なんで、私が東工大に!?

はじめに

 みなさんこんにちは。突然ですが、僕は受験時に毎日10時間勉強をしていて、登校日は実験などを除いたほぼすべての授業で内職をしていたので平日も毎日同じ時間勉強をしていました。この字面だけみると「頭が違う」「天才」とか思う人がいるかもしれませんが、僕は全くそうは思っていません。なぜなら僕は毎日10時間の勉強を続けられた理由を説明できるからです。ここでは自分が勉強のモチベーションの維持を維持できた要因について書いていきたいと思います。

目次

周囲の環境

 「受験は団体戦」というフレーズを耳にしたことがあると思います。しかし合否はその人の学力で決まるので、結局受験は個人戦だと僕は思っていました。それ自体は紛れもない事実なのですが、これは半分正解で半分間違いです。要するに受験は「団体戦」と「個人戦」の両方の面を持っていると言うことです。

 今から自分語りをします。僕の高専はクラスの7割以上が就職で、進学する人でも大部分が専攻科に進みます。過去問の解答例も編入説明会もなく情報面で圧倒的に不利でしたが、今思えば僕は周りの友人やクラスの人には恵まれていました。東工大を目指すという話をして否定的なことを言う人は1人もおらず、提出物は毎回誰かがみせてくれたので授業中はひたすら受験勉強に専念することが出来ていました。受験が近づき毎日研究室に残って勉強していたときは、ジュースやお菓子を差し入れしてくれる人もいました。

 受験において1人で勉強を続けることはつらく、僕の高専で他に東工大を受験する人はいなかったため、孤独を感じることが多かったです。しかし、九大受験が終わった友人が東工大受験日まで毎日同じ研究室に残って作業をしてくれていたことに僕は救われました。またその友人は早い段階から動いていて、東工大の過去問10年分+解答例のデータをもっていたので本当に助かりました。受験は自分1人だけでは絶対に勝てません。どんどん周りを巻き込んで頼るようにしましょう。僕も最初は先生や友人に頼ることをためらっていましたが、1回頼った後はもっと早くすれば良かったと後悔していました。そして受験に向かって必死に努力していれば、いずれ周りの反応も大きく変わってくるはずです。

モチベが上がるYouTube・書籍を紹介

   周囲の環境について書きましたが、これは住む地域や高専ごとに大きな格差があるということは紛れもない事実です。そしてこれらを今すぐに変えることは難しいでしょう。以下に書くコンテンツは僕が受験期に活用していたもので、これで勉強のモチベーションを維持していました。是非参考にしてください。

YouTube

  • PASSLAB 東大受験のリアル

youtu.be

 香川県の公立高校から現役で東京大学 理科Ⅱ類に合格した宇佐見 すばるさんが”受験のリアル”を話している動画です。僕は東大生は元から頭が優れている人だと思っていましたが、この動画ではそのイメージとは全く異なる”リアル”を見ることができます。宇佐見さんは公立高校に最下位の成績で入学するもそこから受験戦略を立てて勉強し、その高校”唯一の東大受験者”にして”唯一の東大合格者”になられた方です。そして東大卒業後は研究者の道ではなく、教育者の道へ進み「地方と都会の教育格差をなくす」ためにYouTubeや書籍などで情報を発信し続けています。ちなみにPASSLABは宇佐見さんを含めた4人のメンバーで構成され、毎日受験生向けの動画を上げています。

 この動画を見て、僕はすばるさんの境遇と自分の境遇を重ねるようになりました。同じような状況で、これだけの努力してきた人の話を聞いて、自分も諦めずにチャレンジしようと思うようになりました。動画時間は1時間近くありますが、話自体が面白かったのであっという間でした。僕の人生を変えた動画といっても過言ではないので見てみてください。


 この動画の西野さんはかつてキリギリスの格好をし、バラエティに出ていた姿からは想像も出来ないほどかっこいいです。そして絵本作家という肩書きをもちながらクラウドファンディング・オンラインサロンなど常に新しいことにチャレンジし続けています。そして驚くべきことにこれらの収益が安定したところで、突然美術館を建てるために3億円の借金をしました。西野さんいわく「自分は追い込まれた方が成功できるから」という理由でやったそうです。

 僕は受験期に教室でも研究室でも、常に勉強していました。その様子を見て「どうやったらそんなにずっと勉強できるの?」とよく言われていました。僕なりの答えは「そうせざるを得ないから」です。

 一時期僕は九大を併願するかどうか迷っていました。なぜなら東工大に落ちたときに「九大も受けとけば良かった」と後悔すると思ったからです。しかし僕は「併願しなかったら受かったかもしれない」と後悔する方が何倍も嫌だったので、結局併願しませんでした。この選択で自分は本当に追い込まれ、自分でも驚くぐらいの勉強量をこなすことができました。

 自ら自分を窮地に追いやることはなかなか出来ることではないと思いますが、この動画を見てその決断に踏み切ることが出来ました。西野さんの失敗に対する考え方は斬新で面白いのでチェックしてみてください。  

書籍

  • 河野 玄斗 シンプルな勉強法 (1400円+税)

「1000時間勉強して将来の年収が100万円上がる場合、勉強の時給は4万円になるよ。なんでみんなそんなに勉強しないの?」というフレーズを聞いたことはありますか?河野さんは現役で東大医学部に入学し、さらに在学中に司法試験に一発合格したことでTVでも多く取り上げられているので知っている人も多いと思います。

 意外にもこの本には「将来は医者になりたい」と思って東大医学部と受けたわけではなく「自分の偏差値で十分狙える」「入ったら家庭教師などのバイト代が高い」などのいわゆる俗っぽい理由で志望した と書かれています。そして入学後に医学の世界で人の命を救う方法に感銘を受けて、さらに大学で法学の視点から人を救う道を知ったそうです。そして「医療と司法の療法を学んで、難しい医療訴訟を扱える弁護士になりたい」という崇高な目標に変わったと記されています。

 僕は最初「パンフレットがかっこいい」「東京で一人暮らししたい」などの俗っぽい理由東工大を目指し始めました。しかし東工大という目標を意識し始めてからは東工大に関するあらゆるサイトを調べるようになり、「絶対にここで研究がしたい!」「この高専にはない制御工学に特化した学科へ進みたい!」という崇高な理由に変わりました。そして合格が決まってからはTOEICpythonの勉強・編入説明会の準備やこのようなブログの執筆などに多くの時間を使っています。編入を目指していなければこのようなことは絶対にやっていません。たとえ不合格だったとしてもその努力の過程は自分のとっての財産になると思っています。

 大学編入を目指す人は崇高な理由をもち、そうでない人は就職もしくは専攻科に行くというのが僕の高専の現状で、編入を目指すこと自体敷居が高いです。ボランティアに参加する全員が、崇高な理由をもっていることはないでしょう。たとえ動機が不純であっても「やらない偽善よりやる偽善」のように行動に写すこと自体に価値があると思っています。

 この文章は本に書いてある内容を引用しつつ、自分の考えや体験と伏せて書きました。この本は東工大志望を後押ししてくれた僕にとって唯一無二の本なので一度手に取ってほしいなと思っています。

  • PASSLAB 超戦略的勉強法 (1500円+税)

 「地方と都会の情報格差をなくしたい」という思いから生まれたPASSLAB初の著書です。最近発売されたので受験期には読んでいませんが、受験に対する正しい情報と戦略がしっかりと記されており、受験生には是非読んでほしいと思ったのでここに挙げました。

 2つの勉強法に関する本を挙げたのでどちらの方が良いの?と思う人もいるかもしれません。先に書いておいてなんですが、僕はこの"超戦略的勉強法"のほうをおすすめしたいと思います。理由のひとつは白黒だけのページがなく、途中に会話文が入っていて読みやすいからです。この手の本は図やグラフが入っていても白黒しかないので読む気が失せやすいですが、これはどのページも白黒+緑で構成されているので単純に読みやすいです。

 また内容の面で言うと4人の経験談が豊富に書かれていて、その中で良かった点と改善するべきだった点を分析して、受験生向けに正しい情報を伝えるという構成になっており、読んでいて飽きにくいと感じました。中でも第1章に書かれている東大不合格体験記(東大文一に1点差で不合格)は受験生が1度は目を通すべき内容だと思います。僕は東工大に合格してからこのような記事を書いていますが、もし不合格だったとしたら、おそらく書いてなかったと思います。不合格だった現実を受け止め、この先の受験生に向けて自身の体験・教訓を発信し続けているその人を本当に尊敬しています。

「この本があなたにとって”希望の光”になりますように」 これは宇佐見さんがこの本中に残している言葉です。地方から東大を目指す中で周りからは「おまえは無理」「浪人が前提」など言われ続けていた経験があるからこそ、そのような言葉をこの本に込めたのだと思っています。是非手に取って確かめてみてください。

終わりに

 どうでしたか?実はこれが1番最後に書いている記事なので「やっと書き終わった」という思いもあれば「意外と早かった」とも思っています。そしてなにより今までの記事を知り合いの人や同じ高専の後輩に見られるのは正直恥ずかしいなと思っています(笑)そして、僕はこれらの編入体験記に受験や勉強に関わるすべてを書き記したつもりです。まだ他に読んでない記事があったら目を通してくれると嬉しいです。

 最後は宇佐見さんの言葉を借りて終わりにしたいと思います。

 この編入体験記が編入を目指す全ての人にとって”希望の光”になりますように





追記

ここからは番外編なので気楽に読んでください。


不思議そうな顔でだるまさんが転んだに参加する子猫!

 猫です。僕はもともとゲームが好きで、YouTubeではゲーム実況ばかり見ている人間でした。そんな自分がこのチャンネルを見るようになったのは受験期に入ってからです。授業中は常に内職し、終わったら研究室にこもってひたすら勉強。そんな毎日を送っていた中で、あるとき開いたYouTubeのあなたへのおすすめにこの動画が出てきました。なんとなく動画を開きましたが...なんというか..すごく心に染みたんですよね(笑)

 受験期は気持ちが病むこともあると思います。僕はこのチャンネルでかなり癒やされていました。もともと犬派だったのですがこのチャンネルですっかり猫派になりました。犬派の人も是非見てみてください。


病院がイヤでめったに鳴かない猫が鳴き叫んじゃいました…

 猫です。もはや何も書くことはありません。かわいいので見てください。